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2016.02.29

布博in東京 vol.6

テキスタイルデザイナー、布を使ったクリエーターが集う、布の祭典「布博」
2月はじめに京都で開催され多くの布好きを魅了しました。
そして、今週末は東京で開催です。

swimmieに参加いただいている

織作家:nagamori chikaさん
テキスタイルデザイナー:氷室友里さん

お二人も布博に出店されます

氷室さんが手がけたswimmieのハンカチも会場でお手にとっていただけます。

また、靴下パーラーでは「SOC TOKYO」が初出店いたします。

ぜひたくさんのテキスタイルに出会いに熱気あふれる会場へ足をお運び下さい。

布博in東京 vol.6
3月6日(土) 10:00~17:30
3月7日(日) 10:00~16:30
入場料:¥500(小学生以下無料)
会場:東京オーヴァル京王閣

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2016.02.25

3月展開予定

3月展開予定です。

12.26(土)–イノブン四条本店

1.16(土)-3.27(日)gallery5 東京オペラシティ アートギャラリー

1.26(火)-4.17(日)金沢21世紀美術館 ミュージアムショップ2

2.15(月)-3.7(月)湘南T-SITE蔦屋書店 1号館1Fデザイン

2.26(金)-6.5(日)21_21DESIGN SIGHT 「雑貨展」三宅瑠人ハンカチ

3.1(火)-3.15(火)ルミネ立川店 2F swimmie POP UP STORE

3.1(火)-3.14(月)広島三越 5F紳士肌着・靴下売場

3.9(水)-3.22(火)阪急うめだ 10F ハンカチパーラー

3.14(月)-3.27(日)kara-S・京都

3.19(土)-3.28(月)お茶とギャラリー1188 ・高知

3.30(水)-4.12(火)小田急新宿ZAKKA MARCHE 3F

2016.02.24

H TOKYO/swimmieのしごと

現在、H TOKYO・swimmieを運営しているオールドファッション株式会社では
swimmieの新店オープンにあたりスタッフを募集しています。
>募集内容はこちら。

働くことは、必然的に生活の重要な部分を占めます。
そのひと自身が働く環境として、自分の目指していることに合っているか、
身に付けられることは何か、その仕事や人生でのプラスになることを
イメージできることが大事だと考えています。

また一番大切なのは、本質的にその仕事を前向きな気持ちで楽しめているか。
真摯にまじめに仕事に取り組む中で、苦手なことも、
たいへんなこともきっとあると思いますが、
その根本でその気持ちを持てる環境であるかどうか。

募集しているswimmieの店舗でも
そういったことを大事にできる店舗を目指しています。

スタッフ募集にあたり、改めてスタッフがどんな風な気もちで働いているか
インタビューしてその感想を聞いてみました。

今回は勤続年数2年6ヶ月のswimmie店長の奥村郁枝です。

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—どうしてH TOKYOで働こうと思ったのですか?

前職は靴下の企画を3年半くらいやっていたんですが、
その仕事は単価の低い靴下をたくさん作って
一般的な買いやすい価格で売る靴下の企画だったのですけど
もうちょっとこだわったものづくりをして行きたいなと思ったんです。
辞めた後ちょっとWEBの学校に行ったりもしたのですが
その間仕事も探し始めていて、靴下とは違うアイテムをやってみても
いいかなと思ったのです。その中でハンカチってとっかかりが
よさそうな気がしたんですよね。作りもシンプルですし。
それで『ハンカチ・デザイン』のキーワードで探しはじめたんです。
生地にこだわっていて自由なデザインのハンカチを作っていたのがH TOKYOで。
サイトとかをみても雰囲気がよかったので
過去の求人の情報とかもみていたら一緒に働きたいなと思って
それでメールをしたんです。

—その時は募集はしてなかったですよね?

そうなんです。一か八かで気に入ってもらえたらいいなと思って
メールをしました。
そしたらまさかオーナーから『靴下やりたいと思ってた!』という
お返事をいただいてびっくりしました。これはもうご縁だな!と思いました

—H TOKYOで働く前にしていた仕事はなんですか?

靴下のメーカーの商品企画部で、かなり幅広い年齢層で
小さい子からお年寄りまでの靴下の企画をしていました。
ほとんどパソコンに座ってイラストレーターで絵を描いて
指示書を作ってメーカーさんに送るという仕事でした。
そこは富山の会社で本社に商品企画部ができた第1号だったんです。
ですが企画の本部が東京にあったので2年目からは転勤で移動して
東京での生活がはじまりました。

—靴下のメーカーは大学を卒業後すぐに働いた会社ですよね?

はい。大学で自分は木工という家具を作る科にいたのですが
その部屋に自分の作業机があって、ある日その机の上に
靴下メーカーの求人が置いてあったんです。
就職活動も早い時期から始めていたのですがなかなか決まらなくて
悩んでた時期だったのでたぶん先生が置いてくれたんだと思うのですが
受けてみたらすんなり受かったんです。
今でも誰が置いてくれたのか分からないんですけど 笑

—H TOKYOで働いている3年半の間にどんなしごとをしていますか?

販売・接客のかたわら、最初のうちはカメラを持たされることが多くて 笑
全くの素人なのですが大学で写真部だったこともあり
オンラインショップの新しい商品をアップしたりとか
ブログ用のイメージ写真を撮ったりもしました。
それから、入ってすぐSOC TOKYOの立ち上げもしたいということだったので
オーナーの間中さんと話しながらどんな靴下ブランドにするかなどを決めて
サンプルを上げたりして作って行きました。
店舗も立ち上げてちゃんとやりたいということだったので
立ち上げ1年目に2年目にものづくり学校で小さくお店をやりながら
H TOKYOのハンカチの刺繍やシール貼り等のしごともしていました。

—SOC TOKYOの企画はどうでしたか?

本当に自分が1から自社ブランドで任せてもらえるということは
いままで無かったのですし、間中さんも『とにかくいい靴下をつくりたい!』ということが
根本にあったのですごく企画していて楽しいです。
縛りもほとんどないですし。素材も良い天然繊維を使うというところから始まって。
あとはいろんな方に知っていただける機会を増やして行かないとと
思っています。

—H TOKYO以外の仕事も多いですよね。

はい。オンラインやSOC TOKYOの他にも
世田谷パン祭りでのワークショップも担当させてもらいました。
シルクスクリーンでパンの柄を刷るワークショップでした。
高校生の時に版画を先攻していたのである程度慣れた作業で
シルクスクリーンには抵抗はなかったんです。
でも入りたてのわたしに『任せてくれるんだ!』って
ビックリしたことを覚えています。
いろんなことを経験させてもらる会社なんだなって
入ってすぐに感じました。

—2015年の2月からswimmieの店長になったんですよね。
1年やってみてどうでしたか?

はい。前職から考えると自分がお店に入って
接客するっていうことは全然頭に無かったですし
まったくイメージがつかなかったのですが
ひとつひとつをお客さまに手に取ってもらえることの重みや、
知ってもらえるっている嬉しさをすごく勉強できました。
店長をやってくれって言われた時は
とんでもない話でまさか自分が?!という感じだったのですが
やっぱり自分に任せようて決めてもらえたことは
すごく光栄なことですし嬉しかったので
自分を選んでくださったからには一生懸命
それに応えて行きたいなという気持ちが強かったです。
わたしがいることで少しでもお店が良くなる何かができればと
すごく思いました。

—スタッフ間のコミュニケーションも取れている感じがしますね。

そうなんです。
会社って大抵どこでもちょっとお局さん的な方がいたりするじゃないですか?
そうなると怖くて今日は行きたくないなってなったりしますよね。
絶対そういうお店にはしたくないなとも思っていました。
でもとにかくスタッフみんながすごくいい人だったので、
みんながみんな誰にでもやさしくて
いい雰囲気の職場が作れたのかなと思います。
わたしが作って行ったのではなくて
広い心でみんなが接し合っているからこそだと思います。

—今まで働いて来た経験の中で他の会社との違いを感じますか?

いろんなことをやらせてもらえるなって思ったと同時に
いろんなことをこの会社はやっているんだなって感じました。
世田谷パン祭りもそうですがオーナの間中さんが
三宿の商店会の会長をやってたことも知らなかったですし
ハンカチ以外のアイテムも結構たくさんあったということが驚きでした。

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—他に驚いたことや感じたことはありましたか?

スタッフが少人数なことにもびっくりしました。
その分オーナの間中さんにも話かけやすかったですし
すごく細かく声もかけてくださって。
前の会社はもう少し大きい会社だったので
社長が来たらコートを預かってお茶を出して
あいさつに行く、みたいな緊張した関係だったので
間中さんを「さん」づけで皆さんが呼んでいたのも新鮮でしたし
みんなでやっている仲間なんだなって
すごく実感としてありました。

—少人数ならではのところもありますよね。

そう思います。前の会社は人が多かったこともあって
おなじフロアに50人くらいいたんです。
もちろん文書として残さないといけないこともあるとは思うんですが
同じ部屋の中にいるのにメールでやりとりしていたりしていたんです。
でもこの会社はちゃんと顔を合わせて
「調子どう?」みたいなニュアンスから
日頃の進捗を細かくお話しすることができているので
そこがいい仕事につながっているんだなと思います。

—H TOKYOで身に付くことは何ですか?

普通店頭で働いていると目の前の
商品を売るということに集中しがちだと思うのですが
H TOKYOの商品を売る時はものづくりの背景まで
深く知れるというところがとてもいいと思います。
それとわたしは話すことがすごく苦手だったんです。
前職でも企画だったので自分の商品を
プレゼンするという機会が多かったのですが
その度に緊張していてすごく胃が痛かったんです。
でも店頭に立ったり、少ない人数の中で
色々やり取りすることになるとすごく話すことが大切なので
気兼ねなく話せるようになりました。
また、接客業なのであたりまえですが初対面の方とも話すことが多いですし、
でも「接客するぞ!」っていう気持ちではなくて
すごく自然に会話になっていくというか。
あいさつから始まって、この人が望んでいるものを
提案したいなっていう気持ちや
提案できた時の楽しみにもあります。
その先に笑顔が待っていると1日満たされた気持ちになりますよね。

—仕事をする上で楽しいことと辛いことを教えてください。

本当に働いている人がいい人しかいません!
きっと誰に聞いても同じ答えが返ってくるんじゃないかと思うんですけど。
どのお店で働いても、誰と一緒にシフトに入っていても
楽しい気持ちで仕事に向き合えるんです。
それって本当に大切なことだと思います。
言葉の言い方ひとつで受け取り方も全然違ってくるところなんですけど
ここで働いている人は本当に他人への気遣いなのか
話し方もやさしいですしそこに丁寧な仕事ぶりが加わるので
安心感がすごくあります。

—ちなみに辛いことはありますか?

無いです 笑

—では大変なことはありますか?

お店をやって行く上では忙しい時期も当然ありますし
その時期はバタバタすることもあるとは思うのですが
それを乗り切ったときの達成感もあります。
忙しいということはそれだけ商品が売れるということなので
売れたら自分も嬉しいですし、大変ではありますが
それが苦だと思ったことはないです。

—将来はどんな自分になりたいですか?

やっぱりわたしは女性なので先々誰かと結婚したりすることが
あるかもしれませんし、子供を生むこともあるだろうとは
思うのですが何かしらのかたちでH TOKYOを運営している会社の
オールドファッションと末永くつき合って行きたいですし、
関わりたいなって思っています。
会社もこの数年で大きく変わりましたし
自分も何年後にどうなっているのか正直全然イメージできないですけど
今はひとまずオールドファッションが成長する為に
みんなが一生懸命働いているのでそれのお手伝いをすることからしか
考えられないかなと思います。

過去のインタビューもご参考ください。
H TOKYOのしごと1
H TOKYOのしごと2
H TOKYOのしごと3

2016.02.14

スタッフ募集

銀座エリアの新規出店にともない、一緒に働くスタッフを募集しています。

swimmie 銀座店
勤務開始時期:3月上旬~
職種:アルバイト2名程度

【募集要件】
・アルバイトスタッフ(試用期間3か月あり、評価による昇給あり)
・1日8h勤務(別途休憩1h)
・シフト制3ー5日働ける方
・交通費実費支給
・社会人経験者優遇
・時間給 910円(試用期間880円)

【応募方法】
応募される方は、以下の住所に履歴書・職務経歴書をお送りください。
履歴書等は返却いたしません。
面談に進む方のみご連絡をしています。

会社名:オールドファッション株式会社
住所:東京都世田谷区太子堂1-1-11-102

働くことは、必然的に生活の重要な部分を占めます。
そのひと自身が働く環境として、自分の目指していることに合っているか、身に付けられることは何か、その仕事や人生でのプラスになることをイメージできることが大事だと考えています。

また一番大切なのは、本質的にその仕事を前向きな気持ちで楽しめているか。
真摯にまじめに仕事に取り組む中で、苦手なことも、たいへんなこともきっとあると思いますが、その根本でその気持ちを持てる環境であるかどうか。

そういったことを大事にできる店舗を目指しています。

他の店舗で仕事をしているスタッフの過去のインタビューがありますので、ご参考ください。

H TOKYOのしごと1
H TOKYOのしごと 2
H TOKYOのしごと 3

その他、詳細についてご質問ある方はお問い合わせよりご連絡ください。

2016.02.04

新作ハンカチ-YURI HIMURO-

HR

テキスタイルデザイナー氷室友里氏の人気のシリーズより新しく2柄が登場です。
透けているように見える特殊なプリント加工を施したハンカチです。

image-lake

*イメージ画像(水色の部分が透明の部分です)

lake///
見る角度によって湖の水面のゆらめきが見えてきます。

 

image-sauna

*イメージ画像(茶色の部分が透明の部分です)

sauna///
サウナの中でリラックスする人々を表現しました。

 

2/6,7—京都、3/5,6—東京にて開催される布博の氷室さんブースでも
今までの作品と合わせ全5種類をお手に取ってご覧いただけます。

ぜひお手にとって透かしてみたり、角度をかえてみたり…と
変化のあるデザインにわくわくして下さい。

■YURI HIMURO 氷室友里
日本とフィンランドでテキスタイルを学び、国内外でデザイン、表現活動を行っている。現在は織の組織構造からデザインするオリジナルファブリックづくりに没頭中。

 

2016.02.03

僕の好きなハンカチ episode-7

一番好きなとっておきのハンカチ、つかいかた、思い出など、ハンカチにまつわることを、H TOKYO/swimmieに関わる周辺のひとに、お伺いしていきます。

///

7人目は魚譜画家の長嶋祐成さんです。
今年1月に一緒にハンカチを作っていただきました。
魚を描くその原点とは?など制作にまつわることなども伺いました。

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—お持ちいただいたハンカチの好きなところ、オススメポイントは何ですか?
実はあんまりハンカチもってないんですよ 笑
これは偶然に友達から4〜5年くらい前に誕生日プレゼントにもらったんです。
結構ヘビーに使っているのでシミとかもついちゃってます。
H TOKYOでハンカチを作らせていただくってなって
持っていたハンカチのタグをみたら「ここのだ!」って感じでびっくりしました 笑
すごく生地がしっかりしていて水を良く吸ってくれる感じがすきです。
全然ヘロヘロにならないんですよね。
洗濯した後アイロンしなくてもちゃんと畳んで
持って行かれるのですごくいいですね。
だからヘビーローテーションで使っています。

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—こちらのハンカチも年期が入っていますね。
これは高校生の頃に学校に持って行く用に
母親が買って持たしてくれていたハンカチなんです。
引っ越しの度に脱落せずにずっとついて来たみたいな感じです 笑

—高校生の時もハンカチをちゃんと持って行っていたんですね!
いや、持ってけって言われてたんですよね。
高校生なんて手を洗ってもこうズボンとかで拭く感じじゃないですか?
だから持って行ってもポケットに入れっぱなしだったりとか
だったんじゃないかと思います。
たぶん母親がハンカチ好きだったんですよね。
コレクションブランドのライセンスもので
百貨店で売ってるのを買ってくるみたいな。
なのでいつもは棚にずっと入ったままなので
今日は久しぶりにアイロンをあててひっぱり出してきました。
特に大のお気に入りというわけでも無いんですけど
ずっと手元にあるので思い入れはあります。
母親は「これわたし買うたんや、へえ~」って言うと思いますけど 笑

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—こちらもH TOKYOのハンカチですね。嬉しいです。
はい。これは今回ハンカチを作るお話をいただいて
最初の打ち合わせの後に何か1枚いただいていこうかなと思って
買ったものなんです。
サテンの生地がすごくきれいですし、サイズが大きいのもいいなと思いました。
使いやすかったですし、見た目がすごい好きなんです。
ポケットから出す度に楽しかったので。
これが写真ってすごいですよね。

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—こちらはてぬぐいですか?
はい。以前働いていた「ヒロコレッジ」さんのものです。
僕は洋服の専門学校に行っていたんですが、
卒業制作の審査は現在活躍中の外部の方々が行う仕組みでした。
その審査の時にヒロコレッジのお二人が来ていて。
僕の卒業制作が着物の染め方を取り入れて作ったもので、
就職先が決まっていない僕のことを「ちょっと面白いかも」っていう感じで
拾ってくださって1年間だけ働いていました。
ヒロコレッジの高橋理子さんは明確なコンセプトを
もってものづくりをされている方で、
デザイナーというよりはアーティストとしての考え方を
しっかりとプロダクトに落とし込んでいました。
もちろん、考え方だけでなくもの自体もすごく魅力的でした。
ものづくりや表現の考え方はヒロコレッジのお二人に学びました。

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—「魚の譜」ってはじめて聞いたのですが、ジャンルなんですか?
あれは僕が勝手につけた名前です 笑
「魚譜(ギョフ)」っていうのはもともとあるんですよ。
僕がそれに「の」を入れて「魚の譜(ウオノフ)」と呼んでるんです。
「魚譜」は昔から日本で描かれてきた魚の図鑑のことです。
すごく有名な「魚譜」はいくつかあるんですが、
グラバーという幕末に長崎にいた人が
(スコットランド出身の商人で武器商人として幕末の日本で活躍した人物)
当時の日本の絵師に魚を描かせた図鑑があるんです。
その絵が本当にすごくて。細密さと美しさに驚きます。
グラバー図譜は細密で精確なタイプの魚譜ですが、
他にもちょっと人間みたいな顔をしていたりとか
イメージでデフォルメして描かれたようなタイプのものもあって、
そういうのを全部ひっくるめて「魚譜」と呼んでいるようです。

—もともと魚が好きだったんですか?
はい。もともと魚は好きで。
熱帯魚も飼っていました。
最初に買ったのは実はピラニアでした 笑
小学校低学年の頃、こども向けの漫画図鑑で
「怪獣のふしぎ」っていう本を買ってもらって。
それにはネッシーとか雪男とかツチノコとかの
未確認生物がいっぱい書いてあったんですが、
その中にピラニアとかチスイコウモリみたいな
「実在するって分かっているけれどちょっと怖そうな生き物」っていうのも
ごっちゃにはいっていて。
ピラニアに対する怖いイメージが必要以上に膨らんでたんです。
でも実はピラニアって熱帯魚屋さんで普通に売っているような魚で、
それを百貨店の屋上のペットコーナーで見たときに
「うわ!あのこわいやつがいる!」っ思ってどうしても飼いたくて、
クリスマスに買ってもらったのが始まりでした。

—一番好きな魚はなんですか?
色々あるんですけど「サバ」です。
見た目もいいですし。顔がいいんですよ!
アジとかサンマとかスーパーで見かける
光ものの魚にもいろいろありますが
一番顔がかわいいのがサバだと思っています。
口がかわいいんですよ 笑
あとは身体の断面がまるいんです。筋肉がすごく引き締まっていて。
色もきれいですし、背中の模様もいろいろで、
日本のと海外ので模様が違ったり、日本のサバの中でも個体差があったり。
そういう面白さがあります。
釣ってもたのしいですし、調理するときも
さばきやすい体のつくりで気持ちがいいんです。
だから見た目よし、釣ってよし、さばいてよし、食べてよしの
いろんな楽しみ方をさせてくれる魚だと思ってます。

—魚を描くきっかけはなんでしたか?
そんなわけでこどもの頃に魚飼ったりするのが好きだったので
それを見ていた父親がちょっと釣りに
連れてってやろうかって言ってくれて。
父親も釣りをしたことはなかったんですけど
同じ会社の方がよく釣りに行っていてその方から色々道具を借りました。
その中に本が一冊あったのですが、海の中はどんな様子になっていて
どういうところにはどんな魚がいるかっていうのを
結構デフォルメした感じのイラストで描いてあったんです。
簡単に描いてある小さい魚なんですけど
すごくリアルに特徴を捉えてあって
デフォルメしてあるのに明らかにその魚って分かるような。
こんな絵を自分も描きたいなと思ったんです。
しかも実際にその本に書いてある場所で
そこにいると書いてある魚が釣れるのが面白いなと思って。
そのころよくノートに小さい魚とかを描いてて。それがきっかけです。
小学校5年くらいだったと思います。

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※こちらが実際の本のイラスト

—それからはずっと描いていたんですか?
いえ実は中学校の終わりから高校にかけて徐々に魚から離れてしまって、
大学で実家を出て、その後行っていた洋服の専門学校時代も
魚を飼ったり釣ったりはほとんどしてませんでした。
また魚に触れ始めたのは社会人になってからです。
それも細々と飼っていただけだったんですが、
2008年頃のある日ににちょっと気が向いて、
こどものころにノートに描いていたみたいな魚を
イラストボードにまとめてみようかなと思って描き始めました。

—絵の勉強は特にされていないんですよね。
そうですね。習い事が苦手なこともあって、
きちんと学んだことはありません。
ただ絵を描くのは子どものころから一貫して好きでした。
洋服の専門学校の時も、洋服を作ることそのものよりも
デザイン画を描いたり、作った洋服にペンキで絵を描くというような
ことの方が好きでした。
なので普通のアパレルは就職できずに、なんとかヒロコレッジさんに
拾っていただいたんですが。

—絵は何でかいていらっしゃるんですか?
日本画用の絵の具で、水彩用の洋紙に描いています。
きちんと習ってないので使い方はめちゃくちゃかもしれません。
まずはえんぴつで下描きをして
マスキングインクで輪郭をたどって
はみ出さないようにわくをつくるんです。
そうするとはみ出すことを恐れずに
筆を動かせるので、そんな描き方をしています。

—ハンカチのこだわりはありますか?
つまんない答えですけどよく水を吸ってくれること。
あとは手に取った時にこれ好きだなって思える
見た目であるっていうのは大事だと思います。
手に取るたびに嬉しいですし、手を洗ったあとに
「あ、ハンカチ使おう!」って思う嬉しさがあるので。

—好きなハンカチの使い方はありますか?
普段会社勤めでスーツを着ているんですけど
ジャケットの脇のポケットにハンカチを入れていたんです。
でもなんだか膨らんでしまうのが嫌で。
ある日、取引先のかっこいい男の人がお尻のポケットに
ハンカチを入れていたんです。
その人はちゃんと身体を鍛えているような人で
もともとお尻がキュッとあがっていてたんですけど
よりお尻があがっている感があってなんかいいなと思って。
それで僕もお尻のポケットにハンカチを入れてみると
多少お尻があがった気になるんです。
鏡で見たことは無いので本当に上がっているか
確認したことはないんですけど 笑
でもそんな風に「自分なりの持ち方」ができてから
ハンカチ使いが楽しくなりました。
そうやってハンカチ使うのって楽しいなって
思い始めた時にハンカチを作らないかっていうお話をいただいて、
これはすごくいいタイミングだなって思いました。
あとは会社行くと机の上に出していることが多いです。
見た目が好きだと出しておきたいですし、手汗をかいた時とか拭いたり。
ケータイをハンカチの上に置いて振動を軽減したりもしてます 笑

—ハンカチは何枚お持ちですか?
10枚未満くらいですかね。てぬぐいも6~7枚持っています。

—ハンカチにまつわる思い出はありますか?
昔、そんなにお金に余裕がなかった頃、
何かの記念に妻にプレゼントをしたかったんですが、
あんまりお金がなかったので
何ができるかなと思ってハンカチを贈ったんです。
ハンカチってめちゃくちゃ高価なものでは無いじゃないですか?
でもいろんな選択肢があって、
どれを気に入ってくれるかなと思いながら選ぶ楽しみもありますし、
すごくすきなものがきっと見つかるでしょうし、
それをプレゼントするのはいいなって思ったんです。
ただそれが何の記念のプレゼントだったのか思い出せなくて、
妻ともあれこれ思い返してみたんですが結局分からなかったです 笑
でもそれも含めていい思い出だと思います。

—すてきな思い出ですね。これからもすてきな魚の絵をたのしみにしています。
ありがとうございました。



長嶋祐成 Yusei NAGASHIMA
魚譜画家。魚と一部の水生生物を専門に描く。
2009年からは企業や団体のコミュニケーションデザイン設計・実施に従事。
1983年大阪生まれ。京都大学総合人間学部卒。