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2015.11.03

私の好きなハンカチ episode-4

一番好きなとっておきのハンカチ、つかいかた、思い出など、ハンカチにまつわることを、H TOKYO/swimmieに関わる周辺のひとに、お伺いしていきます。

今日、11/3はハンカチの日。
それまで様々なカタチをしていたハンカチを正方形に選んで
国内外に広めたのは、あのマリー・アントワネット。
日本では彼女の誕生日の11/2に一番近い祝日が「ハンカチの日」となりました。

それにちなみ毎月3日に「僕/私の好きなハンカチ」の
インタビュー記事を投稿しております。

小さな頃から日常に溶け込みすぎていて気にもとめていなかった、僕とハンカチ。
今までハンカチ文化はなかったけどもこれから考えてみたい、私とハンカチ。

ちいさな布きれと自分をむすぶ、ほんのちいさなきっかけになるとうれしいです。

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4人目は織作家・nagamori chikaさんです。
nagamoriさんはswimmieで手織りのハンカチを作ってくださっています。

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—お持ちいただいたハンカチの好きなところ、オススメポイントは何ですか?
1枚目はリスのハンカチです。
以前働いていたお店でH TOKYOの商品を取り扱っていたのですが、
ちょうど今くらいの時期に、
たまたまお客様がレジに持ってこられたハンカチに一目惚れをしてしまって。
そのお会計の後に慌てて在庫を確認して買ったものです。

 nc-b-

—どんなところに一目惚れをしたのですか?
シックな落ち着いた赤い色がこれからの季節にいいなと思ったのと、
何とも無愛想なリスが見てるうちにどんどんかわいく思えてきて虜になりました。

—もともとリスが好きなんですか?
nagamoriさん、少しリスに似てらっしゃいますよね。
げっ歯類っていわれます 笑
とくにリスが好きってわけではないんです。このリスがかわいくて。

—たしか同じ柄でベースが茶系のものもありました。
実はそれも持ってます 笑

—2枚目のハンカチにはどんな思い出がありますか?
学生の時にフィンランドへ旅行をしたのですが、
フィンランドといえばムーミンだ!と、
ムーミンショップを見にいったときにこのハンカチを見つけました。
いろいろな表情のミーが描かれているのですが、
その中の笑っているミーにそっくりな「やすこ」という友達がいるんです。
本名は違うんですが 笑
その子のことを真っ先に思い出したので、思わず買ってしまいました。
先日、そのやすこが結婚式をあげたのですが、その時の笑顔を見て、
このハンカチのことを思い出したので、引っぱりだしてきました。

nc-c-

—3枚目のハンカチのポイントは何ですか?
一番最近購入したお気に入りのハンカチです。
今まで、ハンカチでリネンを使ったことがなかったのですが、
H TOKYOのハンカチに出会ってから、
リネンのハンカチもいいなと思うようになったんです。
こういった色柄のリネンのものを見たことがなかったので
気になって買ってしまいました。
ハンカチはつい赤を買っちゃうんです。

nc-d-

—リス柄のハンカチも赤ですもんね。
あまり赤などの明るい色味のお洋服を着ていらっしゃる印象はないですよね。
そうですね。好きなのですが、あまり着れないので、赤に憧れがあって。
その憧れがハンカチに強く出ているのかもしれません。
ハンカチ以外の靴下などの小物でも赤や濃色を取り入れたりもします。
ハンカチをポケットにいれることが好きなので、
ポケットのある服を選んで買うことが多いです。
ポケットから取り出したときに、自分で見たときに元気になったり、
うれしくなったりするような柄や色のモノを選ぶようにしています。

—他にこだわりや、好きな使い方はありますか?
少し違うかもしれませんが、
食事の後に膝の上に敷いていたハンカチを
そのまま丸めて握っている癖があります。
食事の時以外でもハンカチを出したあとに
そのまま手ににぎっていることが多いです。
電車の中とか、ふとした時に気づいたらそう言うことが多くて。

—そういうのありますよね。それが無意識に安心感だったり、
お守りのような役目になっているのかもしれませんね。
そうですね。
にぎって、手にしっくりくるような素材感が好きな気がします。

—もともとハンカチが好きだったのですか?
小さいころからハンカチが好きだったんです。
幼稚園や小学校の時に持っていたハンカチもとっていたんです。
きちんとひとまとめにして袋に入れて、タンスにしまっておいたのですが、
中学校の時に引越をした時に、それを母が捨ててしまったんです。
大学生になってからそのことに気づきました…
それまでのコレクションはなくなってしまったんです。
後にも先にもこれが母と一番険悪になった思い出です 笑

—わ~残念ですね…そのコレクション見てみたかったです。
どんなハンカチがあったか覚えていますか?
水色のワッフル生地にサクランボが描かれているハンカチをとても覚えています。
使わずにしまっていて、たまに出しては見ていた記憶があるので
とくに気にいっていたんだと思います。

—好きになったきっかけはあるんですか?
きっかけは覚えていないんですが、
友達のお母さんからもらったり、誕生日のときにもらったり。
幼稚園のころだったので、キャラクター柄のハンカチが多かったんですが、
その柄が紙ものよりも布のものが好きだったみたいです。
肌触りが気に入っていたのかもしれません。
小さい頃からいろいろなものを集める癖があったので、
その一環でハンカチも集めていたんだと思います。

—ちなみにハンカチは何枚お持ちですか?
オールシーズンで使っているのは25枚くらい。
ハンカチを捨てられないので、
使ってなくてしまってあるのが他に30枚以上あります。
ちゃんと数えてみようとも思ったんですが、数えるのが怖くて…笑

—わかります。
すでに何枚ももっていたとしても、新柄がでるとほしくなってしまいます。
ひと月に最低1枚買ったとしても、年間で12枚…どんどんコレクションが 笑

—手織りのハンカチを作っていただきましたが、作ってみてどうでしたか?
普段は鞄などを作る用に織っているので、
糸の選び方からいつもとは違いましたね。
ハンカチのようにもっとも手にも水にも触れて、その行為にも耐えられる素材や、
手に触れても気持ちいいと思ってもらえるような肌触りを重視しました。

—織り方のこだわりはありましたか?
糸のとびとか柄によってかわってくるので、
普通に使っていて糸が引っかかることがないように気をつけつつも、
平織りなどとは違い表情が豊かになるように考えて織りました。

—次はどんなハンカチを作りたいですか?
初回は割とswimmieのイメージに合うように淡い色の糸を使って作りました。
徐々に少し濃いめの色も入れて変えてきてはいるんですが、
もっと鮮やかな色を使ってみたり、
今まではコットンの糸を使っていたのですが
麻糸でも挑戦してみたいと思っています。

—新作も楽しみです。ありがとうございました。



nagamori chika
織作家。東京生まれ。
多摩美術大学 テキスタイルデザイン専攻卒。
手織りの布を用いて鞄を中心とした布小物を制作。
布は糸を選び染めるところからはじめ、色の組み合わせを大切にしている。
大きさ・形にあわせ必要な分だけを織りあげるためほぼ一点もの。